妖怪のしわざ

妖怪ウォッチは見たことがありませんが、ゲゲゲの鬼太郎はよく見ていました。

その日は夫婦そろって疲れており、お互いの余裕のなさからケンカが勃発してしまいました。
夫は怒っているのか疲れているのか、コタツのふとんで顔を隠して寝ようとしていたので、わたしは「疲れてるならベッドで寝た方がいいよ」と言いました。
すると、コタツの中から「(疲れ果てて)動けないから先にベッドへ行って」と返事がありました。

わたしも疲れていたけど、他に子供を見てくれる人はいないので仕方がありません。
抱き抱えていた不機嫌な次男を一旦布団へ置き、気合いを入れてエルゴ(抱っこ紐)を装着、次男をおんぶしながら、長男の歯磨きをし、自分の歯磨きをし、自分は風呂も入らず、子供たちを寝かしつけるため寝室へ向かいました。

歯磨きをするうち、わずかな振動なのに次男の体重がのしかかかってこり、こなきじじいが背中にいるようだ…と思いました。

子供が寝たあとで

寒い冬の夜、車の中で子供が2人とも寝てしまい、荷物もたくさんあり、手伝ってくれる人もおらず、軽く見積もって階段を4往復しないといけないとき、あなたならどうしますか…?

わたしの未来予想図はこうでした。

まず、荷物第一段(絶対に車内に置いておけないやつ)を運びながらトイレを済ませて洗濯物を取り込む。
そして急いで車に戻り、長男か次男、荷物第二段(いざとなったら見捨てて車内放置可能な荷物)の順に運び込む。

ところが、荷物第一段を運んで車に戻ったところで、早くも予定を狂わせる出来事が発生しました。
ほんの数分目を離した隙に、次男が目覚めて大号泣、その泣き声で長男までもが目覚めてしまい、こちらは泣いてはいないものの一触即発状態に…。

やばい…
事態がこれ以上悪化する前に何とかしなくては…

頭をフル回転させながら、泣いてる次男を先に部屋に置いてくることを決断したわたしは、大急ぎでヘビーシートのベルトを外しながら、おそるおそる長男に、もう少しだけ車で待っててほしい、もしくは自分で歩けるかどうか、聞いてみました。
ところが、先に次男を連れて行こうとしたのが長男にとっての地雷になっており、夜の車内で子供が2人そろって泣き叫ぶカオスが発生…

完全にしくじった…!
もう一刻の猶予も許されません。

しかし、抱っこ紐もない状態で2人を同時に運ぶのは千手観音様か阿修羅マンでもない限り不可能…、どちらかを置いていかなければなりません。

次男よ、いま少し辛抱してくれ…
作戦変更を余儀なくされたわたしは、泣き叫ぶ長男(14kg)を抱き抱え、一気に階段を駆けのぼりました。
そして玄関について長男を下ろし、ゆっくり言い聞かせます。
「次男を迎えに行ってくるから待っててね。すぐ戻るからね。」
そう言い残して玄関を飛び出そうとするも、長男が泣いてわたしを捕まえ、一緒に玄関から出ようとします…。

アカン…無理だ…

結局わたしはまた長男(14kg)を抱き抱えて階段を駆け下りていました。

わたしは一体何をやっているんだろう…?
そう思わざるを得ない、寒い夜の話でした。

子育ての責任

先日の日記を読み返して、3歳の長男が最近やたら怒る、とにかく怒り狂う、という事実に改めて気付いたので、Google大先生に聞いてみました。
"3歳 すぐ怒る"で検索したところ、間違いなく、反抗期というやつでした。

ちょっ…、えっ…?そうなん…!?

魔の2歳、子育て界隈で知らぬ人はいないというほど有名な、かの"イヤイヤ期"とかいうやつが、ようやく終わったと一息ついたのも束の間、なんだか、もはやイヤイヤ期と何が違うのかもよくわからない、反抗期というのがやってきてしまいました。

なんか最近、長男がどんどんワガママになっている気がする…怒りをやり過ごしてもすぐ次の怒り案件が発生、もはや5秒に1回くらい怒るんだけど…という状況に、普段あまり考えないようにしていた"子育て責任"が急に頭をもたげてモヤモヤしていたけど、専門家たちが口を揃えて今はそういう時期だと言うので、それなら仕方がありません。
だって、3歳児がたいていみんな通る道ということは、わたしの子育てに落ち度があったということではなさそうだからです!

そうかそうか、わたしのせいではなかったんだなぁ…!
そう思うと、おもちゃで散らかった部屋でさえ、いつか専門家が肯定してくれるような気がしてきます。
そのまま放っておいたら、夜寝ている間に小人がやってきて、すっかりきれいに片付けてくれないかなぁ…。

食パンの宗派

ものごとにはあらゆる宗派が存在するように、朝の食パン1つをとっても、わたしはこんがり派、長男はやわらか半焼き派に別れます。

今朝は長男が魚肉ソーセージを今すぐ食べると怒り狂うので、朝ごはんと一緒に食べようと提案をするも、朝ごはんは食べないと断固拒否、何度確認してもソーセージしか食べないと言ったくせに、わたしが食べる食パンが焼き上がったところですかさず、自分の食パンがないと理不尽な怒りをぶつけてきます。
頭に血が上った3歳児が、宗派の違う食パンを受け入れてくれるはずはないので、わたしは自分の食パンとココアが冷めていくのを甘んじて受け入れ、長男の食パンを焼きにキッチンへ戻ります。

最近の長男は、何かといえば瞬間湯沸し器のように怒ってくるので、わたしにも少しずつ耐性がついてきました。
これくらいのことでは全く動じません。
もしかしたら、今朝のように状況を分析して理不尽探しをしたら、気が紛れるのではないか?

そんなことを考えながら、席に戻ってココアを飲みました。
やっぱり少しぬるいな…と思いました。

お茶会の誘い

一時保育を利用し始めて4ヶ月、ついに試練の時が訪れてしまいました。

いつだったか、同じく一時保育を利用しているお母さんとお迎えのタイミングが一緒になり、何気ない話を交わした時から予感がありました。
でも、そんな、化粧品の訪問販売をしているというだけで、あやしいというレッテルを貼ってはいけない…メイクバッチリの、とても人の良さそうな気さくなお母さんだし、いつもすっぴんでふらふら歩いているわたしなんて、見るからに化粧品の減りが遅いとわかるよね…?

と思って油断していたら、渡されてしまったのです、化粧品の宣伝が書かれたお茶会のチラシを…。
そして、まぶしいほどの笑顔を引っ提げて一緒に誘いにきたのは、わたしが先日電話番号を交換した知人以上ママ友未満のお母さん…。
ブルータスおまえもか、という言葉が頭をよぎりました。

いやいやしかし、もしかしたら別にあやしくないやつかもしれないしね…!と気を取り直し、帰宅して速攻で調べました。
限りなく黒に近いグレーという感じでした。

もうダメだ…その昔、東京へ遊びに行ってふらふらしていたら、いつの間にか30万の化粧品を買わされており、クーリングオフして事なきを得た苦い記憶が蘇ります。

わたしは高い化粧品を必要としていません。
でも、これからも顔を合わせるだろうし、人間関係もこじらせたくない…。
ただ一時保育を利用したいだけの、普通のおかあさんなのに、ほんまに神様はいじわるやわぁ…。

うんちとオムツと私

3歳ともなると、そろそろオムツが外れている子も増えてくる頃かと思います。
うちの長男も絶賛トレーニング中です。

今は育児の情報だって何だって、インターネットで少し検索するだけで、知りたくないことまで出てくるほど情報が溢れている時代ですから、"膀胱の発達を待て、トイレのミスは責めない、できた時はひたすら褒めろ!"というのが2015年現在のトイレトレーニングのトレンドであることは、密室育児によりすっかり情報弱者となったわたしの耳にも届いています。

トレーニングには失敗がつきものですから、長男がトイレに駆け込んだものの間に合わず失敗、ということもあります。
失敗があると、すかさず(トイレのミスは責めたらあかん…!)という天の声が聞こえてこり、わたしは慎重に言葉を選びます。
まあだいたい、みんな失敗しながら上手になるんだよ、大丈夫だよ、着替えちゃおう、みたいな軽い感じですね。

これのどこが気にさわるのか、何も悪いことは言っていないと思えるのに、3歳児というのは理不尽な生き物ですから、ときに怒り狂ってきます。
酷いと、着替えを持ってきたわたしを軽く突き飛ばします。
失敗したところまではただの日常だったのに、逆ギレされたあげく暴力をふるわれるという理不尽により、わたしのイライラポイントが刺激されます。

長男は、おしっこはトイレでできるようになったものの、うんちはまだまだオムツを履きたがります。
いつまでたってもオムツを履きたがるので、紙オムツがなくなったタイミングで、オムツがもうないからトイレに行こう作戦を決行したところ、嫌がらずにトイレに行けるようになりました。
しかし肝心のうんちが出ません。
「うんち!」と言ってからトイレに駆け込み、座らせるとプスッとおならをし、「うんちは出なかった」と言ってトイレに何回もおならだけをしに行くここ数日です。

おまけにオムツがない作戦のあおりをくらって、夜もトレパンで寝かせることを余儀なくされ、2日連続でおねしょをされました。
ローマは一日にしてならず…。

保育園に行きたくない

3歳の長男は、一時保育を利用しています。
が、最近、前日夜くらいから、明日は保育園に行かない、と言うようになってしまいました。

できたら保育園に行ってほしい、でも、何か理由があるのなら聞こうじゃない、と聞いてみました。
すると、疲れちゃって動けない(寝起きなのに)とか、風邪引いちゃって体調が悪い(熱もなくいたって元気)とか、色々適当なことを言うので、こちらもあらゆる手段を試しました。
そして説得すること2時間以上…もはや、今から行っても1時間の遅刻というのに、相手は全く折れる気配がなく、あろうことか今からまた寝ると言い出して寝室へ駆け込む始末…もうあかん…泣きたい…4月には入園なのに、これからどうしたらいいんや…と、途方にくれて本気でめそめそ泣きそうにしていたら、ようやく行く気になってくれました。

夜、仕事から帰宅した夫に、どうして保育園に行きたくないのか理由があるなら教えて、と聞かれた長男は「母ちゃんが泣きたい気分になっちゃったからがんばって保育園に行ったよ」と嬉しそうに答えていました。
3歳児に気を使われる32歳…。ありがとう…。